皆さんこんにちは!
災害医療大学です!
「災害医療の支援活動を行うのにあたって、DMATチームに所属するのと、その他の医療支援班に所属するのとどちらが良いのか?」というご質問をいただきました。
貴重なご質問ありがとうございます!
せっかくの機会なので、「薬剤師として災害医療支援に行く方法」を3つご紹介し、それぞれの特徴を紹介します。
薬剤師が災害医療支援に行く3つの方法
早速、薬剤師が災害医療の支援に出動する3つの方法からご紹介します。
簡単に分けると、
1.自らが所属する医療機関の医療チームとして出動する
2.都道府県薬剤師会の薬剤師班として出動する
3.DMATやJMATのチームに登録し、出動する
この3つになります。
それぞれ特徴を見ていきましょう!
1.自施設の医療チームとしての出動
自施設の医療チームとしての出動ができる条件は、
自分の所属している施設が医療チームの派遣を行っていることです。
被災近隣県でもないのに普段から派遣を行っている施設は少なく、
病院でないと厳しいでしょう。
有名な施設としては日本赤十字病院で、超急性期にも医療チームを派遣しています。
薬剤師が日赤チームとして参加していますが、超急性期に派遣されているかはわかりません。
2.薬剤師会のチームとしての出動
薬剤師会のチームとして出動するということは基本的に
急性期以降の出動になります。
超急性期に活動したい方には向きませんが、薬剤師として被災地での調整をしてもらえるので、
「いわゆる薬剤師の仕事」に携われる可能性が上がります。
3.DMATやJMATチームに所属する
こちらはかなり有名な方法ですね。
どちらも別組織に登録して医療チームを作ります。
DMATとJMATは大きく異なるので分けて解説します。
DMATチームの薬剤師
DMATチームの薬剤師は業務調整員と言います。
業務調整員はDMAT1チームあたり1人が基本です。
事務作業がメインとなります。
DMATロジスティックチームもあり、災害医療における事務仕事を専門に行うチームで、こちらには薬剤師だけでなく、医師、看護師も入ることができます。
DMATチームに所属するメリット
・超急性期にかかわることができる
薬剤師として超急性期にかかわろうと思うとDMATの業務調整員になるか、自分の地域が被災するのを待つかの2択とも言えます。
・チャンスが多い
災害派遣は自分が所属している施設と、自分の体力が持つのであれば、何度も支援に向かうことができます。1回目はDMATとして、2回目は薬剤師会として。といった形で出動することは可能です。
・ネームバリュー
災害医療のDMATは一般的に有名で、所属しているということが尊敬されると思います。
DMATチームに所属するデメリット
・やりたいことはできるのか?
思い描いている「災害医療で活躍する薬剤師」はどのような姿でしょうか?
「薬剤師が災害医療に関わり、活躍している姿が超急性期ではない」と思うのでしたら超急性期に活動するDMATチームに所属する必要は薄くなります。
・出動頻度が低い
DMATチームに業務調整員として入れるのは1チーム1名が基本です。つまり、DMATを抱えている病院に自分のほかにDMATの薬剤師がいる場合、その1枠をかけて争うことになります。また、基本的に被災地域の近隣の都道府県にしか出動要請が出ません。
・研修・訓練がある
DMATに入るためにも、DMATとして活動するにも研修や訓練に参加する必要があります。
・いつでも出動できる準備が必要
DMATの隊員はどこかで災害が起きると「待機」し、要請があると「出動」します。
つまり、「2時間後に車で集合」と言われても、対応できないといけません。
そのためいつでも出動できる用のスーツケースを用意しています。
JMATチームの薬剤師
JMATは日本医師会の医療チームです。
薬剤師は医療保険事務職員として参加することになります。
DMATと同じで事務担当ですね。
JMATは急性期以降に活動するチームのため、薬剤師として活躍しやすい状況は多いと思われます。
同じ事務仕事でも薬剤師として医薬品情報の提供などで職能を発揮できます。
DMATの薬剤師になるには
DMATの薬剤師になるには、まずはDMAT隊員になる必要があるので、病院に就職する必要があります。
DMATとして活動するのであれば、病院としてDMATを抱えているが、DMAT薬剤師の先輩がいないところがねらい目ですね。
JMATの薬剤師になるには
JMATの薬剤師になるための条件はただ1つです。
被災地支援に理解のある施設に就職すること。
JAMTはプロフェッショナルオートノミーで、事前登録等なしで参加することができます。
つまり、病院薬剤師だけでなく、薬局薬剤師でも参加することができます。
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本題に戻しますと、「薬剤師として災害医療支援に参加する3つの方法」に自分が当てはまらない人、
自分のやりたい支援ではないと思う人は「転職」がおススメです。
自分に合った方法、目的で就職・転職を考えてみてくださいね!
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