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【原因・規模別】5種類の災害と災害医療のつながり【災害医療概論 2限目】

災害の種類
5種類の災害まとめ

原因別では自然災害」「人為災害」「人道的緊急事態の3種類に分かれる

規模別では局地災害」「広域災害の2種類に分かれる

  

皆さんこんにちは!災害医療大学です。

 

災害医療概論一限目災害の定義をご紹介しました。

では二限目「災害の種類」では、災害にはどのようなものがあるのか分類し、災害医療との関係を紹介します。

 

音声版は下の動画をご覧ください。

一限の最後に自然災害・人為災害という言葉が出てきました。

まずは災害を要因から分類しましょう!

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要因による分類

災害の起きた原因によって、自然災害、人為災害に分類されます。

発生頻度は人為災害の方がおおいですが、被害の程度は自然災害の方が大きいです。

自然災害

日本では一番有名な災害の分類です。
漢字からわかるように、自然災害とは自然の現象が原因として引き起こされた災害です。

災害対策基本法の中で定義されている次の災害は基本的に自然災害です。

暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、崖崩れ、土石流、高潮、地震、津波、噴火、地滑りその他の異常な自然現象

発生を阻止することは困難ですが、被害を抑える「減災」などはできます。

細かく見ていきましょう!

地震

日本ではかなり頻繁に起きているため、皆さんも地震が起きた時の避難訓練に参加したこともあると思います。

例として1995年の阪神淡路大震災があげられます。

家屋倒壊による下敷き〈一次被害〉だけでなく、火災や山崩れなどの二次被害の対応も必要です。

阪神淡路大震災では家屋の下敷きになって死亡した人、その後の火災によって死亡した人が多く見られました。

津波

基本的には大きな地震の後に発生します。有名な例として2011年に発生した東日本大震災があげられます。

地震による死亡者よりもその後の津波による溺死者の数が圧倒的に上回りました。

 

台風や洪水などの風水害

最近の例では7月~8月に頻発する大雨があげられます。

風水害では土砂崩れなどのリスクも上昇します。

長期的に土砂の混じった水に触れることになるので「衛生面の問題」によって命を落とすことがあります。

 

竜巻

竜巻により飛ばされた物で被害を受けます。

日本ではまれにみられますが、海外では深刻な被害も報告されます。

 

火山爆発や火砕流

例として御岳山の噴火があげられます。

熱傷だけでなく、有毒なガスによる被害も考えられます。長期的には火山灰による呼吸器障害の対策が必要です。

 

干ばつ

日本においては干ばつによって直接的に被害を受けることは少ないですが、食糧不足による飢餓、栄養失調で健康を害します。

避難所において欠乏する栄養などはこちらをご覧ください。

  

人為災害

人為災害とは人の故意、過失によって引き起こされる災害です。

コンロの消し忘れによる火災・テロ・電車の脱線などがあげられます。

放射線関係の事故や、サリン事件も人為災害になります。(地震で二次的に発生した火災等は自然災害になります。)

マスギャザリング災害と言って、たくさんの人によって起きる災害も人為災害に分類されます。

火災

火災に関する避難訓練等に参加したことのある方も多いと思いますが、

大規模、特殊な条件での火災では熱傷だけでなく、有害ガスによる障害を考える必要があります。

テロ

テロの手段は多岐にわたりますが、有名なものとしては爆発物、サリンなどの化学物質、天然痘などの細菌兵器放射性物質があげられます。

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大規模事故

列車の事故だけでなく、高速道路などでの玉突き事故も含まれます。

スピードが伴う事故のため、圧死が主な死因になります。条件によっては燃料への引火の危険性も考慮しなければなりません。

人道的緊急事態

こちらは聞いたことがない人が多いと思います。日本ではなかなか関わることの少ない災害です。

人道的緊急事態とは

社会的、経済的、政治的にきわめて不平等な状況に置かれている国家や地域で、主に政治的要因として非常に大きな騒乱状態によって、人々が社会生活を営むのが脅かされた状態であり、それに対し国際社会が介入を試みる事態 (グローバル災害看護マニュアル)

とされています。難しい。

例えば戦争や紛争によって発生した難民が存在する状態です。

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規模による分類

では次に規模による分類を見てみましょう! 

  

局地災害

局地災害とは範囲の小さい災害です。

電車の脱線など、その発生した地域が狭ければ局地災害となります。明確な定義はありません。
  

災害医療の観点から見た特徴としては「近隣の医療機関が使いやすい」「インフラが維持されている」があげられます。

  

広域災害

広域災害とは局地災害の逆。

災害によるダメージを受けている範囲が広いと広域災害になります。

地震や大雨などは基本的に広域災害になります。
  

災害医療の観点から見た特徴として「近隣の病院も支援の対象」「インフラは期待できない」があげられます。

復旧にはかなりの時間がかかります。

  

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以上、災害医療概論 2限目「災害の分類」でした。

まとめるとこの図になります。

次回は「災害医療の特徴」です。

災害医療とは何か? 災害医療と救急医療の違いを解説します。

では確認テストを終えた人から解散で~す。

 

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確認テスト

第一問 災害医療大学の研究室で爆発が起きた。これは『  』的災害で、局地災害に分類される。

第二問 局地災害と広域災害で比較すると復興に時間がかかるのは一般的に『  』災害である。

回答一 人為 もしも地震発生直後だったら自然災害になったかも。

回答二 広域 支援対象が多いため復興に時間がかかりやすい。

局地災害でも放射性物質による汚染などでは圧倒的に時間がかかる場合もあります。

 

次はこちらの講義をどうぞ!

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災害に関連する資料・書籍・サイト

本記事作成にあたり参考にした書籍・資料・サイトです。ぜひご覧ください!

災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)

DMAT標準テキスト:災医大・購買部
いわゆるDMATの教科書!DMAT研修の内容をより詳しくした感じです!DMAT養成研修に参加したい、なりたい方はぜひ読んでおきましょう! 監修:一般社団法人 日本集団災害医学会〈日本災害医学会の旧名です。〉編集:日本集団災害医学会 DMAT

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