災害拠点精神科病院の指定状況と、整備が進まない致命的な原因

災害拠点精神科病院が普及しない致命的な原因

皆さんこんにちは!
災害医療大学です。

皆さんは災害拠点精神科病院をご存じですか?

聞いたことはあるけど・・・という方が多いのではないでしょうか?

今回は、なぜ災害拠点精神科病院が普及しないのかを解説します。
 

災害拠点精神科病院ってなに? 身近にあるの??

という方はぜひ最後までご覧ください!

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災害拠点精神科病院とは

簡単に説明すると、災害拠点精神科病院は、DPATの活動などの災害時の精神医療の中心となる病院です。

2019年に指定要件が発表され、各都道府県に1施設以上を目指して整備しようとしています。

指定要件や、なぜ災害拠点精神科病院が必要とされているのかはこちらをご覧ください!

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災害拠点精神科病院の指定状況

令和4年4月1日の時点では以下のようになっています。

第8次医療計画策定に向けた災害医療について

令和4年度災害拠点精神科病院の指定に係る各都道府県の意向調査の結果として、

都道府県内に1か所も整備がされていない26道府県のうち、9道府県は令和5年度までの整備を予定しています。

10県においては指定候補の病院があり、調整段階です。

残る7件は十分な協議が進んでおらず、整備時期も候補病院も決まっていません。

災害拠点精神科病院が普及しない原因

災害拠点精神科病院が必要だから整備する。という話なのに、なぜ災害拠点精神科病院は知名度も低く、普及しないのでしょうか?

この理由について、厚生労働省・医政局の会議で「DPAT事務局長」の方が災害拠点精神科病院を今後さらに整備していくためにはどのような対応が考えられるかということで言及されていました。

診療報酬上のメリットの有無

決定的な理由は、診療報酬上のメリットの有無です。

基本的には一般科の災害拠点病院については診療報酬上とか、いろいろな面で病院を優遇している部分がありますけれども、災害拠点精神科病院についてはそういうものが全くないということが一つあります。

第7回救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループ (議事録)

災害拠点病院の金銭的メリット

実際に、災害拠点病院では診断群分類包括評価(DPC)といって、医療費評価方法におけるメリットがあります。

機能評価係数Ⅱ(地域医療係数)における、「災害領域・災害時における医療への体制を評価」です。

つまり、災害拠点病院(DMAT)は派遣元の病院に金銭的補償があります。

 

議事録の中では、精神科病院の経営母体の90%が民間であるといわれていました。

医療法人とはいえ、大きな赤字を流しながら災害拠点精神科病院に名乗りを上げるところがあるのか・・・

災害拠点精神科病院の整備に対する財政支援

診療報酬上のメリットがないだけで、財政支援が全くないわけではありません。

災害拠点精神科病院指定のために整備をすることになると、以下のような財政支援を受けることができます。

  • 診療に必要な施設の耐震整備
  • 災害時においても診療機能を3日間程度維持するために必要な非常用自家発電設備及び燃料タンクの整備
  • 災害時においても診療機能を3日程度維持するために必要な給水設備
  • DPAT先遣隊の携行式応急用資機材、応急用医薬品、衛星電話 等

今後のながれ

第7回救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループでの討論の末、

医政局地域医療計画課 災害等緊急時医療・周産期医療等対策室の事務局から、

災害拠点精神科病院について、整備を進めるための支援について検討する

と返答がありました。

今後の支援策に注目ですね!

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