皆さんこんにちは災害医療大学です。
災害に関連する団体シリーズの続き、今回はリハビリに関するJRATのご紹介です!
どのような活動をおこなっているのか、スタッフになる方法、スタッフの種類などを紹介しています!
JRATの他にも災害時に活動する団体がたくさんあります!
JRATの正式名称
JRATとは何の略でしょう?
Japan Disaster Rehabilitation Assistance Team
の頭文字のことです。
前身の東日本大震災リハビリテーション支援関連10団体をもとに設立しました。
JRATの目的
大規模災害発生時、 災害弱者、新たな障害者、あるいは被災高齢者などの生活不活発病への予防に対する 適切な対応を可能とすることで国民が災害を乗り越え、
自立生活を再建、復興を目指 していけるように、安心、安全且つ、良質なリハビリテーション支援を受けられる制度や体制の確立を促進すること
JRATの活動方針
- 災害リハビリテーション支援チームの育成・組織化
- 都道府県を単位とする全国規模のネットワークの構築
- 災害リハビリテーションに関する研修・広報
- 災害支援必要機材の準備
- 他の災害救助チームとの連携
- 災害時、組織的且つ直接的な災害リハビリテーション支援
- その他目的を達成することに関連した活動
JRATの主な活動
災害関連疾患の予防・対策
避難所における環境の違い等の影響で不活発になると、身体・認知機能の低下、エコノミークラス症候群になりやすくなります。
以上のような災害関連疾患の予防・対策のため、発災早期より介入します。
生活環境の改善や工夫
避難所をより生活しやすい環境にするために、避難所の評価・整備、福祉用具を手配・活用します。
地域や災害支援団体との連携した活動
JRATは各団体の集まっている協議会です。
ただただ災害時に活動するだけでなく、平常時には研修会を行っています。
JRATを構成する13団体一覧
JRATは東日本大震災リハビリテーション支援関連10団体から発展した団体です。現在は以下の13団体から構成されています。
- 日本リハビリテーション医学会
- 日本理学療法士協会
- 日本作業療法士協会
- 日本言語聴覚士協会
- 日本リハビリテーション病院・施設協会
- 回復期リハビリテーション病棟協会
- 全国デイ・ケア協会
- 日本訪問リハビリテーション協会
- 全国地域リハビリテーション支援事業連絡協議会
- 全国地域リハビリテーション研究会
- 日本義肢装具士協会
- 日本義肢装具学会
- 日本リハビリテーション工学協会
リハビリに関連する理学療法・作業療法だけでなく、義肢装具に関連する団体も入っています。
JRATになるには?
JRATは日本災害リハビリテーション支援協会であるため、構成する13団体のいずれかに加入し、手続きをすることでJRATのスタッフになることができます。
JRATスタッフの種類
スタッフは以下の4種類に分類されます。
JRATスタッフの名称 | 説明 |
R-スタッフ | 発災直後から活動する |
D-スタッフ | 避難所などで活動する |
L-スタッフ | 本部活動などをおこなう |
E-スタッフ | 発災時に緊急参集し、避難所などで活動する |
L-スタッフは発災時の緊急参集に応じたスタッフのため、事前の研修を行いませんが、その他のスタッフは事前の研修を受ける必要があります。
JRATの研修内容
発災直後に活動をおこなうR-スタッフの研修
発災直後に活動をおこなう「R-スタッフ」の研修は5時間のe-ラーニングと、3時間のオンライン演習を受けます。
避難所活動をおこなうD-スタッフの研修
避難所活動をおこなう「D-スタッフ」は90分のe-ラーニングと規程の演習を行います。
規定の演習として、BHELPとPFAの受講をします。
BHELPは避難所運営や支援に関する知識を身に着けることができる研修です。
PFAはサイコロジカルファーストエイドと読み、被災者の精神状態に適した接し方を学ぶことができます。
本部活動をおこなうL-スタッフの研修
本部活動をおこなう「L-スタッフ」は90分のe-ラーニングと規程の演習を行います。
規程の演習としてREHUGの講習会もしくは、REHUGファシリテーター養成研修の受講をします。
REHUGは「大規模災害リハビリテーション支援チーム本部運営ゲーム」です。 熊本地震におけるJRATの本部運営がベースとなっており、ゲーム参加者が活動本部と調整本部、それぞれの本部で起こる様々な出来事にどう対応していくかを疑似体験する実践的なシミュレーションゲームです。
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