皆さんこんにちは!
災害医療大学です。
トリアージと言えば何を思い浮かべますか?
おそらく皆さんの考えているトリアージは「START法」だと思います。
それほどSTART法は有名な手法です!
トリアージ特別講義4限目ではそんな最も有名ともいえるSTART法の、4つのポイントを解説します!
何度も見直して覚えてくださいね!
「トリアージ特別講義まとめ」はこちら!
START法の意味と読み方
ちなみにSTART法のSTARTとは、Simple Triage and Rapid Treatment の略です。
直訳すると、「単純なトリアージと迅速な治療」です。
読み方としては「スタート法」ですね!
他にも、START方式と呼ばれることもあります。
START法の特徴
START法は、直訳すると単純なトリアージと迅速な治療となるように、とにかく素早くトリアージできる点が特徴です。
つまり、一次トリアージ、現場でのトリアージで主に使われます。
START法の概要
重要なポイントは
- 歩けるか?
- 呼吸は普通か?
- 脈は普通か?
- 意識はあるか?
の4つだけです。
とにかくわかりやすいようにまとめます。
START法トリアージの基準・方法
それでは具体的に、詳しく見ていきます。
1.歩けるか?
「歩けること」が緑タッグに分類される傷病者の一番の特徴です。
「歩ける」とは、自力で歩けることが条件です。
誰かの肩を借りないと歩けない。という場合はアウトです。
〈歩ける人が肩を貸して歩いてくる可能性も考えられます。〉
簡単に分類をする方法としては「こっちに来てくださ~い」というだけでオッケーです。
助けてもらえる!と思って歩ける傷病者は歩いてきます。
→全員「緑タッグ」
トリアージで想定される問題は後日お伝えします。
歩けるだけで、実は重症な傷病者も混じっているかもしれません。
全員緑タッグだろうからトリアージをしなくてよいというわけではありません。
しかし、基本的に傷病者の大半は緑タグで歩ける人と思っていただいて問題ありません!
2.呼吸は普通か?
ここから先は緑以外の判断になります。つまり黄・赤・黒の分類です。
ABCDEアプローチでも最も重要な「呼吸」を確認します。
まずは「一人で呼吸をしているか?」を確認します。
呼吸ができていない場合は気道確保を行いましょう。
それでもなお呼吸がない場合は→「黒」に分類します。
次に呼吸をしているひとです。
普通の呼吸ができていなければ危険ですね。
普通の基準は、呼吸回数が1分あたり10~29回となっています。
10~29回です。それ以上、それ以下であればすべて「赤」です!
3.脈は普通か?
元祖のSTART法では毛細血管再充填時間が2秒以内か?で判断するのですが、
今回はメジャーなSTART変法で用いる「脈」で見ていきましょう!
脈が触れられなかった場合、即アウト!→赤になります。
しかし、脈が速すぎても異常です。
脈拍が1分に120回以上ならば→赤になります。
4.意識はあるか?
意識が最後の評価ポイントです。
専門用語で従命反応〈ジュウメイハンノウ〉があるか?を確認します。
従命反応とは、呼び掛けに対して反応できるか?です。
例えば「手を握ってくださーい」、「自分の名前言えますか?」と呼びかけます。
別に手を握らなくても、「いやだ!」といってきたり、
名前を言えなくても、「なんだって??」と聞き返して来たら、「従命反応あり」です。
呼びかけに対して、反応がなければ赤、反応があれば黄になります。
以上がSTART法の方法です。
イメージとしては、緑と黒の判別を真っ先に行い、赤と黄の選別を行う
ですね。
まとめとしてフローチャート作りました。
かなり有名なフローチャートなので、覚えてください!
二次トリアージのPAT法はこちらから!
確認テスト〈正誤問題〉
第一問 START法はABCDEアプローチに基づく
第二問 START法は二次トリアージに使用される
↓
↓
↓
↓
回答一 正しい
回答二 誤り 一次トリアージに用いる
DMATの方がSTART法とPAT法のトリアージを行う動画もあります。
こちらも参考にしてください!
トリアージと応急処置を本格的に学びたい方はこれらの本がおススメです!
トリアージについてはこちらの講義をどうぞ!
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