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災害時に医療資源を有効活用する6つのステップ~MSCC~

みなさんこんにちは災害医療大学です。

今回はMSCCの話をします。

これはアメリカの医療のフレームワークです。

  

テロによる突然の大量傷病者が搬送された際、

限られた医療資源を有効活用する必要があります。〈通常の災害でも〉

その際に有用な考え方のMSCCを見ていきましょう。

参考はこちら

MSCCハンドブック 全部英語です。
訳しながら理解するの大変でした~

MSCCの日本語版は初なのかな??

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MSCCとは?

MSCCとはアメリカのPublic Health Emergencyが発表している、

MSCCハンドブックで説明されています。

Medical surge capacity and capabilityの頭文字です。

  

MSCCでは災害時の公衆衛生・医療システムの回復力を上げるためのフレームワークです。

つまり、災害時でも平常時と同じレベルの医療サービスを提供できるための考え方です。

医療サージ容量・医療サージ能力の説明から始めます。

  

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医療サージ容量

医療サージ容量とは、

大量の傷病者を評価し、ケアする能力のことです。

簡単に言うと、普段常備している

病院のベット数、人員、医薬品等の数です。

  

しかし、ただ単に物資があっても、

医療ニーズを特定する、物資を運ぶ能力がないと意味がありません。

そのため、それらの能力も含めて医療サージ容量といいます。

 

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医療サージ能力

医療サージ能力とは、

災害時に専門的な医学的評価、ケアをする能力です。

例えば、専門知識、情報、手順、機器等が挙げられます。

 

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MSCCのイメージ

まずは図から〈ハンドブックの図です〉

順に説明します。

Tier1 個々の医療資源の管理

Tier1に含まれるのは病院・個人医院・養護施設などです。

Tier1での目標は各医療機関内でのMSCCの最大化、

人員や他の患者の安全性・医療資源の確保です。

  

このためには緊急時運用計画の策定・改善が効果的です。

行うことは4つの段階になっています。

  

1:緩和

潜在的な危険の発生を防ぎます。

例:水没しやすい地域なら電気系統の配線を高い位置にする

 

2:準備

緊急時の役割をスタッフに割り振ることや、

半年ごとに訓練を行うことなどです。

 

3:対応〈発災時〉

緊急時対応計画を実行することです。

 

4:復旧

できる限り早く平常時の状態に戻すことが目標です。

緊急時に発生したコストの会計処理・申請や、

スタッフのカウンセリング等も大切です。

 

Tier2 ヘルスケア連合の管理

ヘルスケア連合というのは個々の医療資源を一元管理する機関です。

共同計画、情報共有、管理調整を行い、MCSSを最大化します。

そのため、医療資源の情報を正確に、確実に把握する必要があります。

  

被災地付近の医療機関で手を組むイメージです。

医療資源を必要な場所に運ぶ機能も必要です。

 

Tier3管轄インシデント管理

Tier3では医療機関をほかの対応分野と直接統合します。

大規模な災害の影響の中で必要となる可能性のある分野を統合するため、

重要な層です。

  

医療システムの復旧をサポートする多様な分野を調整・管理します。

つまり、病院などの医療機関は平常時の役割だけでなく、

災害対応のための組織の管轄に入るべきです。

 

Tier4国家対応の管理と調整・州内の管轄区域

アメリカのフレームワークのため、州となっていますが、日本やと県とか地方になるのかな。

州の機関は、対応する管轄区域間の取り決めを作り、

対応する資源を調整します。

これにより、管轄区域間で助け合いを行うことができます。

 

Tier5州間地域管理コーディネーション

州間の連携を最大化します。

医療の管理方法に着目し、相互扶助・情報共有のがMCSSをどのように強化できるかを検証します。

 

Tier6連邦政府による州・部族に対する支援管理

ここでの目標は連邦政府による健康と医療資源の最適な統合・管理によってMSCCを最大化することです。

 

各章をめっちゃ簡単に説明してきました。

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結論

一か所に医療資源が偏っていても仕方がないよね。

だから、発災時は情報共有と医療資源を共有して、

必要なところに送りましょう。

このシステムをあらかじめ作っておこう!


以上6つのステップでした。

最後のほうはアメリカ特有な気もしましたが、日本の中でも取り入れることができれば、

予期せぬ事態にも柔軟に対応できるのではないでしょうか?

次はこちらの講義をどうぞ!

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