皆さんこんにちは。災害医療大学です。
今回は、災害医療大学でオリジナルに開発したカードゲーム「避難所サバイバル」通称「ひなサバ」の解説をします。
避難所サバイバルとは
避難所サバイバルは、避難所における衛生問題や応急手当を日用品で行う方法・考え方を学ぶことのできるカードゲームです。
カードはトランプがベースとなっており、♥♦などの赤のカードは「日用品・アイテムカード」に、♠♣のような黒のカードは助けを必要としている「応急手当カード」、健康を害するような「イベントカード」となっています。
手札に配られたアイテムを駆使して、避難所生活を生き残り、他の人を助けることで活躍するゲームです。
なぜ避難所サバイバルを開発したのか?
災害時に死亡してしまう理由はいくつかあります。建物の下敷きになるなどの「直接死」、災害によるけがや避難所生活の負担による「災害関連死」に大きく分けることができます。
熊本地震などでは発災時に生き延びたが、災害関連死として亡くなった方が多く報告されています。(内閣府防災情報)
このように、災害関連死は見過ごすことのできない状況にあります。
また、東日本大震災の際に発生した災害関連死で最も多い原因は「避難所生活の肉体的・精神的負担(被災のショック等によるものを含む)」で約53%。次いで「電気、ガス、水道等の途絶による肉体的・精神的負担」の約14%と報告されています。(内閣府 災害関連死事例集)
避難所における肉体的・精神的負担を緩和することで災害関連死を防ぐことができるのではないか?と考え、避難所サバイバルの開発が始まりました。
避難所サバイバルで学べる内容
避難所におけるリスクを独自にまとめたところ、下図のようになりました。
避難所サバイバルでは、日用品で対応できる点に着目しており、以下の項目を学ぶことができます。
- トイレ不足対策
- 水の運び方
- 熱中症対策
- 食中毒対策
- 吐物対応
- 消毒
- 臭い対策
- 粉じん対策
- 寒さ対策
- 火傷の応急手当
- 骨折・捻挫の応急手当
- 出血の応急手当
- 応急手当時の感染対策
避難所サバイバルの遊び方
避難所サバイバルの遊び方を簡単にご紹介します。
カードをアイテムカード(♥♦ジョーカー)と黒のカード(♣♠)に分け、それぞれシャッフルします。
アイテムカードは手札として各プレイヤーに配り、黒のカードはテーブル上に裏返しにして広げます。
プレイヤーは順に中央のカードを1枚めくります。
カードの左下にはマークがあります。引いたカードに書かれているマークと同じマークのあるアイテムカードを持っていれば「対応する」ことができます。
♠の応急手当カードの対応をするとカード右上に書かれた点数を獲得します。
♣のイベントカードの対応をするとカード右上に書かれた減点を回避することができます。(対応できないと減点されます。)
ゲーム開始時の点数は一律5点です。0点になり、ゲームオーバーにならないように最後まで生き残ってください。
詳しいゲームの解説は特設ページをご覧ください。
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